歌舞伎座四月夜 仁左衛門とまほろの「実盛物語」、猿之助の「黒塚」

四月の歌舞伎座夜の部は、演目発表を見た時から、「なんという楽しみな配役、演目か💛」と。一幕目は、仁左衛門の「実盛物語」。重要な子役は、なんと3月に続き、寺島しのぶのハーフの息子、まほろ(真秀)ちゃん!!そして、二幕目は、猿之助の「黒塚」。これを、また観られる日がこようとは・・。早く観たいの一念で、初日から5日目の土曜日に観てきました。

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仁左衛門とまほろちゃんの「実盛物語」

幕開けは、仁左衛門主演の「実盛物語」。平家の武将でありながら、実は源氏に心を寄せています。目の下にかなり赤いラインがくっきりした化粧で、先月の「盛綱陣屋」とは、また違う、若々しい雰囲気です。武将姿が、本当に美しい💛💛💛。

この演目は、旗を握りしめた切り取られた腕が出てきます。初めて観た時は、ギョッとしましたが、この腕の主は、小万という忠義一筋の男勝りの女。まほろちゃんは、小万の幼い息子という重要な役です。だから出番も多く、仁左衛門との絡みもたくさんある。仁左衛門のノーブルだけれども甘さのあるキャラと、まほろちゃんの、子供らしいかわいさが、それぞれを引き立てあって、たまらなく、いい感じなのです。

まほろちゃんの魅力は?

まほろちゃんは、日本人寄りの顔で、黒目がクリクリ、睫毛がふさふさして、本当にかわいいです。登場した時、「かわいい~」とつい声がでてしまう。

口元もキュッと口角が上がって、キュートです。そして、声がよく通る。これは、ハーフで胸板がしっかりしているかなと思ったり、寺島しのぶがしっかり教育してるのかとも。とにかく、パッと回りを明るくするスター性があります。

まだ、初日から間がないので、まほろちゃんは、じっとしているシーンで、ちょっと視線が定まっていません。アグラをかいてすわって、手はグーにして、お膝に置いているのですが、親指がもぞもぞしだしたな、と思ったら、仁左衛門のセリフが終わると同時に、ワーッと泣きだしました。泣くので、手を目元に持ってくるのですね。セリフと演技をきっと頭の中で反芻していて、手が動いたんだなと。かわいいったら💛

仁左衛門の柔らかい味が、子役との絡みで生きるんですねー。かっこいい武将姿で、マホロを愛でるのが、たまらなく素敵なのです。

猿之助の黒塚

「実盛物語」だけでも十分満足なのですが、次の猿之助の「黒塚」が、怪我のことを忘れさせる、これもまた、素晴らしい出来映えでした。

前半は怪しげなおばあさん、後半は本性を出して、長い髪で隈取りをした鬼に変わって、暴れます。猿之助は、年寄り役が本当にうまい。二枚目や美女だと、ファンとして「大丈夫かな」という心配が沸き上がりますが(^-^;

躍りは、猿之助にしかできない超絶技巧がちりばめられています。怪我した時は、どうにか治ってほしいと願いだからも、大けがなのだから、あのすばらしい踊りは、もう観ることはできないだろう思って、とても残念で、なんとも言えない気持ちになったものでした。きっと同じような気持ちを持っている人もたくさんいて、客席はすごく集中していて、息をのんでジッとみつめているというか。なんとも言えない緊迫がありました。その分、感動も大きくて、幕が下りる時は、割れんばかりの拍手でした。

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鬼は、キャラがかわいい?

芝居としての不気味さもさすが。でもね、鬼に変わると、あんまし、こわくない。「カブキッコ」っていうキャラクターがあるので、それに見える。隈取の仕方も、「おばあさんは女」ということだからだと思いますが、内側から外の上に向かう激しいものではなく、額に青で大きなギザギザを書いているし、口の周りは口裂け女以上に青い色で大きく描いているのですが、その中はオレンジ色で塗っている。子供がふざけて、オレンジ色のケーキに顔を突っ込んだような感じ?

猿之助は華奢だから、鬼の長い髪とか、大きな衣装に着られているのかなとも思いますが、前半のおばあさんの顔やセリフ、気配が恐すぎるというのが、大きい。鬼よりホントに恐いもの。

上方歌舞伎、鴈治郎の二人夕霧

こんなに充実した二幕の後の、最後の演目は難しいところですが、上方歌舞伎の演目のパロディで、楽しく観られました。鴈治郎の伊左衛門は、能天気なボンボンで、そこに憎めない愛嬌があり、思わず笑っちゃうことが度々。また、花魁が二人も出てくるので、打ち掛けが素晴らしかった。特に初代夕霧の魁春の黒地に白鷺の模様の打掛が、今まで観たことがなく、美しいものでした。

壱太郎のファンになって、父である鴈治郎を観る機会が増えました。関西の南座や松竹座で観ると、鴈治郎はしっくりくるのですね。「ガンジロハン」という声が大向こうからかかりますし。幸四郎の松竹座での襲名公演で「女殺し油地獄」が上演されましたが、その時、殺されるお吉の夫が鴈治郎でした。これが、上方歌舞伎の味があって、とてもよかった。

まとめ

歌舞伎座は六周年になったということで、2階のロビーには、記念コーナーがありました。思い出すと、あの時は、数か月前の12月に、勘三郎が亡くなるという衝撃があって、さらに週末はいつも雨で、ちっともめでたくなかった。でも、中村屋の兄弟は立派にやっているし、子供たちも、子役として育っている。

そして、大好きな仁左衛門、玉三郎も、まだ二枚目として立っている。本当に、これからの演目を一つ一つ大切にして、観ていきたい

仁左衛門ともほろちゃん。子役は成長するので、中日以降で、もう一度、このコンビを観られたらと思っています。本当に良い舞台でした。

菊五郎は「(数え年で)76歳にして16・7歳の人間を演じないといけないから、腰がメリメリ言うほど痛いんです(笑)」と。さらに、美しい娘に見せるため炭水化物抜きダイエットをしていて、今、5キロまで減量しているとのことで、最終目標は7~8キロ減量。
ごごナマ1/24のゲストは、女優寺島しのぶ。梨園に生まれ、子供の頃から、歌舞伎役者になる弟とは扱いが違い、また母の美貌と比較され続ける。今は、実力派女優としての地位を確立し、素敵なフランス人と結婚、かわいい男子、まほろちゃんの母にもなりました。
10月歌舞伎座は、 勘三郎の七回忌追善公演 。亡くなってもう7年も経つのかと言う感慨と、でも、 あの時のショック、悲しさは、消えることないという気持ちが、同時に湧き上がります。遺影となる写真を見ると、まだ胸がうずきます。
「女殺油地獄」は、仁左衛門が、20才の孝夫時代に演じ、その後当たり役になっていることは、歌舞伎ファンならご存ですね。そして、2009年に、さよなら歌舞伎座公演で「一世一代」を演じて、与兵衛を卒業したことも。今回は、幸四郎の襲名公演です。
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