
十一月歌舞伎座夜の部感想 市松小僧の女がいい。莟玉披露・親子連獅子も
一幕の莟丸お披露目、二幕の親子の連獅子に注目していましたが、思いもよらず、三幕目の「市松小僧の女」がとてもよかったのです。今まで見たことない演目で、笑いと愛情にあふれる物語。時蔵、鴈治郎で松竹座で再演して欲しいです。池波正太郎の作品はすばらしい。
一幕の莟丸お披露目、二幕の親子の連獅子に注目していましたが、思いもよらず、三幕目の「市松小僧の女」がとてもよかったのです。今まで見たことない演目で、笑いと愛情にあふれる物語。時蔵、鴈治郎で松竹座で再演して欲しいです。池波正太郎の作品はすばらしい。
「何で、今更このミュージカル?」 1幕後半ごろになっていたでしょうか?この気持ちが頭をもたげてきたのは? タマキチは若いぼんぼんでスッとしているし、れいこちゃんは嫌なヤツを元気一杯演じている。サクラも前作のお通よりも、ずっとずっとずーーっといいです。
今回のスーパー歌舞伎「オグリ」は、主演のオグリが、猿之助と隼人のダブルキャストで、役者に合わせて、衣装が全く違う!!これは、かなり贅沢なことですが、猿之助主演を観たあとでの隼人主演を見て、その威力をまざまざと感じました。
11月18日8時からの「痛快TV スカッとジャパン」に、元宝塚トップスターの大空ゆうひが出演します。以前に元宝塚トップスター貴城けいと凰稀かなめが出演した「ハンサムウーマン」というコーナーかなと思っていましたが、「ファミリースカット」出演のようです。
客席に入ると、舞台の背面は鏡になっており、客席が写っています。これは初演の三代目猿之助の演出を踏襲したものだとのこと。舞台上には、オグリ判官と照手姫の衣装が飾ってあります。この新しい演出に「どんな舞台になるんだろう」というワクワク感が高まります。
仁左衛門の弁慶が花道の揚幕から登場した瞬間、パッとした華やかな空気に満たされると同時に、力強いオーラが漂います。 花道に出てきて、しばらく弁慶一団の一番後ろにいるので、斜め後ろから見える横顔の、なんと高貴なことか!!
九月の歌舞伎座は秀山祭。初世中村吉右衛門の芸の精神を伝える演目が並びます。夜の部は、「寺子屋」から始まります。 「寺子屋」は、主君のために子供を犠牲にする演目なので、あんまり続くとイヤになりますが、役者によって味わいが違い、人気演目になるのも納得です。
「歌えるって、すごいことだな。」 今回、このことをしみじみ感じました。歌えるトップ、そして、演技力もあるトップだから、トップスターが一見地味な役であっても、心にしみいる物語になりました。 美しい主題歌に魅了され、感動が深まりました。
八月納涼歌舞伎第三部の「新版雪之丞変化」は、過去に上演された仇討物とは違い、歌舞伎役者の心情や、芸道観を描きだしてます。だから、「このシーンを観るだけで通える」と思ったのが、舞台終演後、お風呂帰りに雪之丞と星三郎が芝居について語り合うシーンです。
「長三郎は、できるの?」 これが、八月納涼歌舞伎で「伽羅先代萩」が上演されるのを知った時に頭に浮かんだこと。 昨年11月の中村座公演の稽古の様子では、子役の大役を演じる長三郎は、ジッと座っていられなくて、教えるお弟子さんが本当にお気の毒。