Warning: Use of undefined constant user_level - assumed 'user_level' (this will throw an Error in a future version of PHP) in /home/mana17/yukimana.com/public_html/wp-content/plugins/ultimate-google-analytics/ultimate_ga.php on line 524
令和になって3日目の5月3日、「團菊祭五月大歌舞伎」夜の部の初日に行ってきました。
夜の部の目玉は、菊之助長男の和史君が、「絵本牛若丸」にて、役者の名跡、七代目丑之助を襲名すること。父の菊之助の子役時代の名跡と同じです。これから、本当の歌舞伎役者として踏み出します。
和史君が丑之助襲名までの道のり
和史君は、菊之助と吉右衛門の娘が結婚して生まれた歌舞伎界のサラブレッド。その初お目見えという本名での歌舞伎座への登場が、まだ、2歳の時ですね。
でも、この時は初日につまずき、最後までご挨拶ができませんでした。私も観劇しましたが、声が聞けなくて残念。最後は、観客に向けて手を振ってくれて、顔立ちはしっかり見る事ができました。そして、吉右衛門によく似ているなと。
2,3歳での初お目見えを、海老蔵の長男堀越勸玄君なども、無事にこなしているので、役者の子供ならできるものだと思っていましたが、小さいのだから、やっぱり大変なことなのですね。
これがトラウマにならないといいなと思っていましたが、その後は子役として舞台に出演。ついに、正式な役者としての名跡を襲名することになりました。父の菊之助の6歳よりも1歳下の5歳でです。
菊之助・和史君の徹子の部屋
初日の少し前の4月末、「徹子の部屋」に、親子で登場しました。菊之助は、初お目見えの時の和史君は、「ころんだのではなく、あまりのお客様の多さに、恥ずかしくなり、顔を伏せてうずくまってしまった」と。「お友達の前とか、人前でのお稽古をさせればよかった、私がいたらなかった」と、反省しきりでした。
和史君はまだ5歳ですから、徹子さんの質問には、うなずいたりで、大人しい。でも、牛若丸の立ち回りを、菊之助としっかり演じてくれました。お稽古ビデオも映りましたが、なかなか決まっています。
このポスターと同じ格好の父の菊之助のポスターが出ましたが、1歳上の6歳の菊之助のほうが、はるかに子供っぽい立ち姿。和史君に「足が開いていない」と指摘されていました。明らかに、和史君のはうが、型が決まっています!!役者の子供だったら、言われたら誰でもできるというものではないんですね。「この子は筋がいいのかも?」という嬉しい期待が膨らみます。
丑之助襲名の祝幕お宮崎駿監督が
劇場に入ると、1階の入り口から、祝幕が目に飛び込んきました。一部分だけでも、ハッとするカワイイさ!!自分の席の3階に着いた時には、開演近くになり、普通の幕に変わっていて残念。
一幕が終わると、この祝幕が引かれました。牛若丸と弁慶が五条橋で出会うシーンです。
弁慶の上に軽々と乗っている牛若丸が、本当にかかわい!!そして、家紋や背景、名跡と贈り主を配したデザインがすばらしい。
「誰の作品か知りたい!!」という気持ちが高まり、二階にあるお祝いの展示を見に行って、宮崎駿監督の作品とわかりました。
今年の12月に「風の谷のナウシカ」を歌舞伎で上演することが決まっているご縁で、宮崎監督い引き受けてもらったのです。こうやって、歌舞伎の中に、今の時代のセンスが融合していくんですね。すばらしいことです。
この絵を見た和史君は、この牛若丸が自分に似ているととても喜んでいるとのこと。宮崎監督は牛若丸と聞いて、五条橋の弁慶との出会いが浮かび、描いたということですから、偶然似ていたのです。
父の菊之助は、御厩鬼三太という将来の義経の家来の1人を演じる予定でしたが、この絵を見て、急遽、弁慶を演じることにしました。これが、菊之助の弁慶初役だし、菊之助のキャラクターだと、きっとこれが、最後にもなるでしょう。この幕の威力はすごい!
丑之助襲名の牛若丸の立ち回り
芝居の最初の方で、口上の中断があり、両祖父と父と和史君が舞台の前に出てきて並びます。和史君の口上順番になった時は、ちょっと緊張しました。「まさかとは思うけれど」と、初お目見えの時が浮かびます。でも、無事に「よろしくお願いします」とできました。まだ、役者風ではありませんでしたが。まずは、よかった。
目を見張ったのが、大人との立ち回りになってからです。「チャンバラごっごが好き」というだけあって、リズムも形もいい。手を広げ、足を踏み出し、首をゆっくり回してグッと顔をきめる型が、ここちよく決まります。そのたびに大きな拍手が起きます。これは、「子役ががんばっててかわいい」というのではなく、「芝居として決まっているから」の拍手です。
寺島しのぶのハーフの息子のまほろ君が、声がのびのびと良く通るのに比べて、和史君は、声が低いというか、ちょっと弱いと思っていました。でも、この立ち回りには、才能を感じました。形を見て取る、間を感つかむ、動ける身体能力、そういったものが備わっているのだと感じました。
さらに、幕が締まってからは、花道で飛び六方 も披露。私の席からはよく観えなくて、残念!これだったら、3階でも東の席をとっておけばよかった( ;∀;)。
でも、最後は、「僕、疲れちゃった」ということで、弁慶に肩車されて引っ込み、かわいい姿を、また観る事ができました。観客の気持ちを、よく考えてくれていて嬉しい。
まとめ
初日でGWなのもあり、昼の部にはまほろちゃんが、夜の部にも御曹司の子役ちゃんたちが来ていたようです。今は、小さな子供たちが、いい演技を見せてくれて、目が離せません。このたびの丑之助襲名公演により、新しい可能性を知りました。今後が楽しみです。