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九月歌舞伎座夜の部感想 「勧進帳」仁左衛門の弁慶と幸四郎の富樫

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九月の歌舞伎座は、秀山祭です。吉右衛門の芸の精神を継承するということなので、「勧進帳」が出し物になりましたが、そこに仁左衛門が弁慶で幸四郎と、交互出演するという。

仁左衛門の弁慶は、平成20年(2008年)以来ということですし、今後、やることはないだろうと思い、1階の後方の2等席の最前列をとりました。花道の出が一番よく見える席です。

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仁左衛門の弁慶は、高僧のよう

仁左衛門の弁慶が花道の揚幕から登場した瞬間、パッとした華やかな空気に満たされると同時に、力強いオーラが漂います。

仁左衛門って、本当に何を着ても、どんなお化粧をしても似合う。富樫の衣装は「これ以上、似合う人はいない」と思っていますが、弁慶の黒い大きな衣装も、黒を使った渋い化粧も本当に良く似合い、素敵。そして、キリリとした重厚感がある。

花道に出てきて、しばらく弁慶一団の一番後ろにいるので、斜め後ろから見える横顔の、なんと高貴なことか!!荒々しい野生味はありませんが、スケールの大きな、知性あふれる高僧のようで、何にも恐れず、これからの戦いに強い思いで臨む感じが溢れ出ています。

そして、なんと言って口跡がよく、セリフの音、リズムが心地いいのです。絶対絶命の危機を、知性に基づく冷静さで駆け引きし、主人を守ろうとする一途な思いが伝わってきました。

幸四郎の富樫

幸四郎は、交互出演で弁慶をつとめるというのに、富樫で出演します。出ずっぱりともいえる弁慶をやりながらだから、働き盛りの年代とは言え、大変なことでしょう。

幸四郎の「勧進帳」は、襲名の時の弁慶を、歌舞伎座と大阪の松竹座で観ました。松竹座では、仁左衛門が富樫でしたね。

東京の時は、吉右衛門が富樫で、「役、変わったほうがいいんじゃないの?」と思ってしまいましたが、松竹座の時は、仁左衛門には、弁慶にイメージするズシリとした圧はないし、富樫が似合っているので、幸四郎の弁慶が引き立つように感じました。幸四郎としても、役を重ねてきていますからね。

今回観るまでは、「幸四郎は富樫の方が似合うのでは?」と思っていました。でも、まず、「衣装がしっくりなじまないな」感がありました。一幕目の「寺子屋」の源蔵は、あんなにスッとして素敵だったのに・・・。

おそらく、顔が小さくて顎がホッソリしているので、烏帽子の鉢巻がやたらと太く感じ、衣装の柄も全体的な嵩も、大きすぎるようで。

これは、富樫の衣装が、仁左衛門に最高に似合う衣装として、「仁左衛門の富樫像」が刷り込まれているからかもしれません。あくまでも、個人の感想ですから。

また、セリフの広がりが今一つで、弁慶との駆け引きに臨んでいる迫力が、イマイチだったかなとも。

富樫役の難しさ

昨年の松竹座での幸四郎襲名公演の時のインタビューで仁左衛門は下記のように語っています。

「弁慶との問答では、問う側の富樫が間違えれば芝居が成り立たない、じつは大変なお役。心情を語り合う台詞であれば少々手順が違っても、気持ちさえしっかり掴んでいれば大丈夫なんですけどね。弁慶ほどには大変さが伝わりにくいので、ほんとはあんまりやりたくないんです(笑)」

「問答に関しても弁慶役とのキャッチボールが大事ですから。相手のリズムが違えばまた違ったものになる。富樫役は、相手が生きるようにやらなければ。」

富樫って難しいんですね。それを、幸四郎は、弁慶と交互にやるというのですから。

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どうしても、当たり役として何回も演じている仁左衛門の富樫と比較してしまうので、幸四郎の今後に期待します。

仁左衛門の弁慶 飛六方は

最後、幕がしまり、弁慶だけ花道に。富樫に対しての目礼をしたあと、天に向かっての目礼が観客の方に向いているので、大きな拍手。そこまで、気持ちは上がりっぱなしでしたが、ここで、ハッと気づいた、飛び六方があるんだ!!と。

海老蔵の怒濤のようなのを見慣れているから、大丈夫かなと心配に。さっき、「延年の舞」で踊ったばっかりだし、疲れてるよねと。

でも、余計な心配でした。ドドドッていうのではなく、静かな丁寧な飛び六方でした。よかった、これなら体に無理なさそう。弁慶はでずっぱりで、踊りもある。交互出演でよかった。無理しないで欲しい。

まとめ

1階で観たので、花道の出の瞬間から「仁左衛門の弁慶」を感じることができて、感動が深まりました。いくつになっても華がある役者でいてくれてとても嬉しい。そして、口跡がいいだけでなく、セリフが音楽のようにここち良い。

今日の日経新聞の夕刊に、演劇評論家の上村以和於の劇評がのっていました。

殊更謳(うた)ってはいないが一世一代とも言うべき弁慶を懇ろにつとめる。高齢での弁慶は驚異的だ。

いつも若々しく役を務めるめているので、その大変さについてピンときていませんでしたが、弁慶は出ずっぱりで、ずっと緊張がいる大変な役だというのを、強く感じました。

あと2回観劇するので、幸四郎富樫とのキャッチボールも楽しみながら、大切に観劇したいです。

また幸四郎の弁慶は、長唄三味線の名曲「滝流し」を使って「延年の舞」を演じるということを、劇評から知りました。こちらも、幕見でいいから、見なくては!!時間が足りない!!!(嬉しい悲鳴です。)

九月の歌舞伎座は秀山祭。初世中村吉右衛門の芸の精神を伝える演目が並びます。夜の部は、「寺子屋」から始まります。 「寺子屋」は、主君のために子供を犠牲にする演目なので、あんまり続くとイヤになりますが、役者によって味わいが違い、人気演目になるのも納得です。
七月の大阪松竹座は、毎年「関西・歌舞伎を愛する会」ということで、上方歌舞伎の名家、松嶋屋が出演することに加え、最近は、同じ上方歌舞伎の坂田藤十郎の孫、中村壱太郎が良い役で出演するので、楽しみがプラスに。さらに、松本家の襲名披露もあります。
四月の歌舞伎座夜の部は、一幕目は、仁左衛門の「実盛物語」。重要な子役は、なんと3月に続き、寺島しのぶのハーフの息子、まほろ(真秀)ちゃん!!そして、二幕目は、猿之助の「黒塚」。これをまた観られる日がこようとは。三幕目は、上方歌舞伎のパロディです。
10月歌舞伎座は、 勘三郎の七回忌追善公演 。亡くなってもう7年も経つのかと言う感慨と、でも、 あの時のショック、悲しさは、消えることないという気持ちが、同時に湧き上がります。遺影となる写真を見ると、まだ胸がうずきます。
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