Warning: Use of undefined constant user_level - assumed 'user_level' (this will throw an Error in a future version of PHP) in /home/mana17/yukimana.com/public_html/wp-content/plugins/ultimate-google-analytics/ultimate_ga.php on line 524
春になると桜並木が美しい蹴上のインクラインや哲学の道、また、南禅寺のレンガ作りの橋の水路閣のある風景は、京都の中でも人気のスポットです。これらが、明治になって行われた大事業によって「琵琶湖疏水」として作られたということを、京都でのお花見を調べていて、初めて知りました。
これを知ったのは、とってもわかりやすい「琵琶湖疏水通船復活事業について」というHPにいきついたからです。琵琶湖疏水によって、琵琶湖の水を京都に引くができたことで、明治維新後、衰退していた京都が復興し、今に至ったのです。
びわ湖疏水船の予約方法は?
十分な技術がない時期に、今も残るこの運河を作ることが、どれだけ大変なことだったろうと思うと、この偉大な事業を成し遂げた明治の人々の情熱とスケールの大きさに、強く胸を打たれました。
さらに、数年前から、琵琶湖疏水船の復活事業というのが始まり、今年3月29日からスタートするという。これを知った時の驚きと、嬉しさと言ったら!!
「絶対に乗りたい!」と思い、公式HPの予約ペ-ジを見たのが3月の事。でも、予約は2月1日からだったので、すでに春の日程はほぼ満席・・・。
運行は春が3月29日~5月28日、秋が10月6日~11月28日で、秋の予約は8月13日から(2018年)。
運賃も3段階あり、4月8日までは一番高く、通常期の倍程。秋の運行で絶対乗ろうと思ったり、でも、復活してすぐのお花見の時期に乗れたら、どんなにいいだろうな~とも。
ということで、京都に行く予定の約1週間程前に、なんとなくびわ湖疏水船の予約ページを見たら、×ばかりだったところに△マークがいくつかある!!
胸がドキドキしてきて、自分が行ける日時を確認し、すぐに友人に連絡して了解、予約することができました。
あきらめなくてよかった!!
3週間前からキャンセル料がかかるからでしょう。乗ってみたい方は、キャンセル料の日程をめどにHPを確認すると可能性が出てくると思います。
キャンセル料:
21日前 10%、10日前 20%、7日前 30%、1日前 50%、当日 100%
https://biwakososui.jp/biwakososui/reserve/calendar
びわ湖疏水船のコースは?
びわ湖疏水船の乗車駅は3つあります。まず、蹴上のインクライン近くと、もう1つが滋賀の大津、三井寺の近くです。
それと、その中間あたりの山科の四宮の計3ケ所にあります。
蹴上→大津(35分)が「上り」で、大津→蹴上(55分)が「下り」になります。
さらに下りには中間地点の山科で乗り降りする
蹴上→山科(25分)/山科→蹴上(30分)があります。
予約する時は必死だったので、この時間の違いを不思議には思いましたが選択肢はなく、上りの蹴上→大津(トップ期 8000円、土・日祝 5000円、通常平日 4,000円)にしました。
乗船すると、楽しいガイドの方がおり、この理由を教えてくれました。
「びわ湖のほうが、疏水よりも3メートル高い位置になるので、下りの大津→蹴上方面は、自然の水流で進む、だからゆったり進み、時間もかかる。半分のコースも設けている。上りは、逆流するので船にエンジンがついていて進む。時間が短いのでコースは1つだけ」ということです。
だから上りは、船の後ろに、このように波が出ます。疏水は水深1メートル程なので、運転が難しいそうです。
昔は京都から大津に向けては、両岸から人が引っ張って進めていたとのこと。トンネルの中には、その時に人がつかまるロープがありました。大変なことですね!それでも陸運よりも船のほうが効率よく物が運べたのですから。
びわ疏水船 満開の桜の中で乗り、さらに好きに
蹴上の船着場は、旧御所水道ポンプ所という、こんな素敵な建物の側にあります。
これは、明治45年に建てられた、御所に防火用水を送るための施設です。なんて優雅なデザインなのでしょう!今は、耐震の関係で中には入れないのですが、絵葉書が欲しくなるようなこんな素敵な建物でを知っただけでもよかったです。
疏水船には、船長とガイドの方2名と、乗客が左右に6名ずつ、合計12名乗れます。ひざ掛けを1枚貸してくれます。
安全ベルトとして、腰に幅数センチの青いものを巻きます。何かあったら紐を引くタイプで、浮き輪のようになるのでしょうか?深さ1メートルですから、これで十分でしょう。桜は満開だし、ガイドの方は楽しいし、もうワクワクです!
桜の中を進んでいきます。トンネルは、明治のクラシックなデザインです。
桜と緑の中を、結構早いスピードで進みます。
満開の桜で、本当にきれい。トップシーズンだけのことはあります。高くても満足。この時期に乗ることができてよかった。
朱塗りの橋ができてました。この橋の先に、日蓮上人ゆかりのお寺があるそうです。
ここは疏水の川幅が広くなており、船がすれ違うことができます。
びわ湖疏水船は、こちらでは話題になっており、疏水を渡る船を見るために集まっている人もおられるようです。皆さま、手を振ってくれるので、こちらからも手を振ります。楽しいです!
最後のトンネルは、大津(びわ湖)に一番近い「第一トンネル東口洞門」です。2キロ以上ああり、中はちょっとヒンヤリします。
トンネルは、横からだけでなく、上からも掘ったということ。固い石があったり、途中水がでてきて汲みだしたり、ガイドの方のお話で、どれだけ大変な事業だったかがわかります。
このトンネルは、大津の終着点前にあります。トンネルを降りてから写真を撮りました。
トンネルのドアは、琵琶湖の水があふれた時に、京都に流れないように塞ぐために取り付けられたものです。
各トンネルの入口には「扁額(へんがく)」と呼ばれる石の額が掲げられています。
いずれも明治を代表する政治家らが揮毫した歴史的に大変貴重なもので、トンネルごとに違う言葉が書かれています。この大事業にかける、明治の偉人たちの強い思いが伝わってくるようです。
大津の船着場は、桜にあふれています。この奥の橋が、桜の名所として有名だということで、多くの人が橋の上におり、疏水船を写真に撮っている人や、手を振ってくれる人がたくさんいました。
降りてからの通路も、水道局管理の場所で、普通は通れない場所ということです。桜と水の流れが美しく、堪能しました。
ここは大津閘門といい、疏水水量を調節する機能を持ちます。これも、とても美しい建造物です。
びわ湖疏水船のまとめ
本当に興奮し、感動しました。明治の歴史に触れながら、満開の桜の中で疏水を味わったのですから。滋賀県に3年程住んでいたので、琵琶湖に対する思い入れがあり、今の京都を支えるのに、琵琶湖の水は欠かせないということに、なんとも言えず、心が暖かく嬉しくなる。
疏水のトンネルや建造物は機能もデザインも素晴らしく、この事業を行った人々の知性と感性の豊かさ、将来を見通す目への尊敬が、さらに増しました。
今度は、下りの山科から蹴上を乗ってみたい。新緑の中もいいでしょうし、秋の紅葉でもいい。ガイドの方が、「紅葉の時期は寒いですから」と。
確かに。桜は暖かくならないと満開にならないけれども、紅葉はギューッと寒くならないと、きれいに色づきません。でも、いいんです、もう、どういうものかわかっているから。しぶきもあがることもわかっているし、しっかり防備していけば問題ないです。
今回、少しヒンヤリしたトンネルは、外が寒い時は、かえって暖かいとのこと。それも味わってみたい、何もかもがすばらしい感動体験でした。
復活に尽力された皆さま、本当にご苦労様でした。そして、ありがとうございました!!