花組「メサイア」東京初日感想 2階席だから感じた事、ちなつの悪役
花組公演は、宝塚では2回観て、両方とも1階席でしたが、今日の初日は、2階後方のB席の真ん中あたり。あまり、期待していなかったのですが、意外と1階の観劇では気づかなかった見え方があり、芝居もショーも新鮮に感じました。
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花組公演は、宝塚では2回観て、両方とも1階席でしたが、今日の初日は、2階後方のB席の真ん中あたり。あまり、期待していなかったのですが、意外と1階の観劇では気づかなかった見え方があり、芝居もショーも新鮮に感じました。
宝塚の初見の時は、胸にズーンときすぎて、そのあとの「Gato Bonito!!」は何だか上の空。ショーには轟さんは出てなくて、さっきまでの悲しい恋はどうなったの?ということで、心がついて行かなかった。それぐらい、力のある作品でした。
題名からは、春の庭に蝶々が舞うような、明るく健康的なものをイメージしていたので、赤紫や黒を使った衣装、蝶をデザインした舞台装置など、妖しげな展開にびっくり! みりおは、長めにたらした金髪の前髪から、色っぽく、危険な香りのまなざしを投げかける。
博多座の「あかねさす紫の花」観劇のために、宿泊していた親友の家の中2の娘が、持ち帰った「メサイア」のちらしを見て、「行ってみたい」と!天にも昇る嬉しさです~。日を決めて友会登録し、かろうじてA席がとれました。みりおちゃんのビジュアル力に、感謝です。
戦時下という、どうしようもな苦しい時代のこの物語が、心にズシンときて、2部のショーを観た後も、気持ちの落としどころがない。「パララ、パララ、パララー、パララ、パララ、パララー」のもの悲しいメロディーが、頭の中をグルグルしています。
プロローグは、華やかな赤い衣装がキラキラしゴージャス。主題歌はのりが良いし、娘役が、ミニワンピースにスパッツみたいな衣装で踊るのも、かっこいい。 でも、その後の赤ずきんちゃんからの場面からは、意味のわからないコスプレがゴチャゴチャしてるだけで、全体として、美しくない。
宝塚で観た時は、関西弁を自由に操っている紅さんが楽しそうだったし、寒いお笑いではなくて安心したものの、東京での二度目の観劇となると、舞台が練りあがって笑いが増す、という感じにはなりませんでした。笑いの合間の美しいシーンに、見応があります。
ミュージカルの名作「雨に歌えば」が、月組の本公演後の別箱公演。宝塚の初演の星組、安蘭けい主演を観ており、とても楽しかった。「リナ」という変な声のいわば敵役の女優がいるのですが、今回はマユポン(輝月ゆうま)が!!これは大抜擢ですよね?
植田景子先生の傑作であり、月組の大空祐飛の初期の代表作ともなった『THE LAST PARTY フィッツジェラルド最後の一日 』が、月城かなと主演で月組で再々演することに。正統派の美形であり、芝居心のあるかなと君なら、納得の演目です。
主演の鷹翔千空は、宙組の前作の『ロマノフ』の新人公演で、真風の役をやっていて知りました。美意識の高い貴族の感じを、スラリとしたスタイルの良さで感じさせていたし、すでに声も歌も安定していて感心しました。