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ミュージカルの名作「雨に歌えば」が、月組の本公演後の別箱公演。宝塚の初演の星組、安蘭けい主演を観ており、とても楽しかったのを覚えています。
「リナ」という変な声のいわば敵役の女優がいるのですが、それが真飛聖でした。とても重要な役で、今回は、本公演の上田久美子先生のショー『BADDY』で、顔を真っ白に塗って、触覚をつけ、手をずっとウニョウニョしていた不思議な宇宙人を演じたマユポン(輝月ゆうま)が!!これは大抜擢ですよね?
月組「雨に唄えば」感想 タマキチとミヤちゃんコンビの魅力
トーコちゃん(安蘭けい)とタマキチ(珠城りょう)は全く違うキャラ。トーコちゃんは目が大きく華奢で、映画の軽やかさのあるジーン・ケリーにはちょっと近いかも。
タマキチは、でっかくて圧力があり、鼻が高い丸顔で、ノーブル。映画俳優としての不良性はないけれども、主役としてのドーンとした存在感はある。
ここに、最近、お色気路線専門だったミヤちゃんが加わる。友人だけど、コメディタッチの軽い役。こういうのも新鮮ですね。
タマキチがトップになり、上級生のミヤちゃんが2番手になった時、ミヤちゃんが1、2作で辞めてしまうのではないかと心配でしたが、それは杞憂でした。まさか、こんなにいいコンビになるなんて。
この二人は持ち味が違い、作品ごとにお互いの魅力を引き立てあって、どんどん素敵になっています。「ミヤさん」「りょうちゃん」と呼び合うのも、なんだかいい感じで、ちょっと萌えです。
最初のタップでは、タマキチとミヤちゃんが、バイオリンを弾きながら同じ衣装で踊るので、体格の違いが明確に!トムとジェリーと言った感じでしょうか?タマキチがLLサイズだから、華奢なミヤちゃんとのコンビになんともいえない愛嬌が生まれる。楽しさ満載のタップです。
月組「雨に唄えば」感想 リナのマユポンがかわいい
マユポンのリナはタマキチのドンを越えてさらにデカイです。映画撮影シーンが多く、マリーアントワネットみたいな恰好をしているので、さらに大きくなります。丸顔で眼がパッチリして派手な作りの顔立ちなので、ゴージャスな格好が良く似合っています。とってもかわいいのですが、存在自体がすでにおかしい。観ているだけでなんか、楽しくなる。そのまま、キャラクター人形にできそう。また、セリフが聞き取れる範囲で、上手に変な声にしていました。
ドンとリナは無声映画の人気主演コンビですから、撮影シーンがあり、白黒映画も上演されます。タマキチに白い鬘は微妙でしたが、貴族の豪華な衣装が似合っているし、剣さばきが決まっている。リナと共にキャラが立っていて、けっこうおもしろい。
二人の豪華さで、宮廷物語がロマンチックな映画になっています。撮影シーンでは、ドンがリナをののしりながら、愛のシーンを演じているのですが、タマキチの真面目な表情が生きておかしさが増します。
映画がトーキーになり、リナは自分の声が勝手に吹替られ、さらに、映画のクレジットで、吹替役のキャシー(美園さくら)の名前が出ると知って、怒り狂います。そこで、楽屋に戻って一曲歌う。ミュージカルらしい、楽しさ満載のシーンになっています。マユポン、素敵です。
月組「雨に唄えば」感想 キャシーの美園さくら
本公演の「カンパニー」で、妊娠して陸上選手を辞める役で認識したのが初めてです。「アイドルみたなルックス」という設定でしたが、衣装も運動着みたいなカジュアルなものだったせいか、そこまでの華やかさは感じませんでした。
今回初めてじっくりと観たのですが、セリフの声は通るし、歌はとても上手。タップも踊れている。さすが、主席入団という実力を感じました。やはりかわいいタイプというよりは、大人っぽいクールビューティだなと。黒のお引きずりを来た芸者さんなんかしたら、とってもきれいだろうなと思いました。だから、パンフレットのピンクの洋服は、本来の魅力が発揮されていないような・・・。
キャシーはドンと出会った時、本当の事を隠し、駆け引きするわけですが、そういう、ギャンブルをするような図太さとかオチャメさとは感じなかったなー。タマキチ、ミヤちゃん、マユポンの濃いーい人達に囲まれているので、どうしても影が薄まります。
また、タマキチと並ぶと、顔の作りが似ているなと。美園さくらの方が顎先がキュッととがっているけれども、鼻筋が通ていて、なんとなく真ん中にパーツが寄り気味で、口が小さくて笑うとかわいい三角になる。
初めての大役を、技術の確かさで、しっかりこなしていたと感じます。次は、大人っぽい役で観られたらなと思います。
月組「雨に歌えば」感想 まとめ
無声映画からトーキーに変わる時の歴史がバックだから、話は古臭くなっていないし、名曲に、タップに、名シーンと、とにかく楽しいミュージカルです。一幕最後に、ドンが雨の中で、主題歌の「Singin’ in the rain 」を唄い、踊るのですが、ちょっと雨の降り方が、バシャバシャで雑なのが残念。
最後の挨拶では、タマキチは背広を着ていますが、これが本当に企業の部長が、議員のように堂々として似合っています。今の月組の魅力にあふれた、楽しいミュージカルです。