花組「メサイヤ」宝塚大劇場感想 天草の民と江戸幕府それぞれに魅力

博多座の「あかねさす紫の花」観劇のために、宿泊していた親友の家の中2の娘が、持ち帰った「メサイヤ」のちらしを見て、「行ってみたい」と!天にも昇る嬉しさです~。日を決めて友会登録し、かろうじてA席がとれました。みりおちゃん(明日海りお)のビジュアル力に、感謝です。

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花組「メサイヤ」感想 宝塚は当日券を買うのもイベント

初めての人を誘った後は、内容が気になります。8月に関西に行く用事ができたので、その前に花組観劇をしようと。土曜日で、立ち見は嫌だったので、8時半前には当日券の列に並びました。50人以内には入っており前後の人たちと「ここなら、当日B席は大丈夫だね」と。並んでいてヅカ好きの人ばかりだから、話がはずむ。暑いけれども、川があり、自然豊かだから、風が心地よい。

9時5分になったら、劇場のある建物内に誘導されて、クーラーの利いた中で発売を待ちます。宝塚は、当日立ち見券まで入れれば、かなり枚数あるし、早い時間から中に入れてくれるからいいです。当日B席もありましたが、1階のA席のセンターがあってのでゲット。早くから並んでよかった。ラッキーと思いながら、開演を待ちます。

花組「メサイヤ」感想 江戸城の殿様 聖乃あすかが似合いすぎ

天草四郎は、16才の少年ということですが、みりおは、倭寇の親玉ということなので、20代の青年でしょうか?パンフレットのイメージとたがわず、かっこいい。男達とつるんでいるのも似合う。でも、日本を目指している時に、嵐に会い、難破してしまう。

場面は変わって、江戸城になります。奥書院ということで、格子天井で華やかな部屋。れいちゃん(柚香光)の絵師は、渋い着物を着ている。着物も良く似合います。そして、将軍の聖乃あすかが登場するのですが、あまりのはまりぶりに、「オオッ!」となりました。ノーブルな顔に、青天のかつらと着物が良く似合う。しっとりとした感じの低めの声が、上品でどっしりとして、将軍らしい。この2人でずっと芝居をしてもらってもいいぐらい、絵になっています。ま、そんなことはなく、将軍が島原の乱、天草四郎の真実を知りたいということで、過去へ戻っていきます。

花組「メサイヤ」感想 みりおが天草の民をまとめるまで

みりおが流れついたのは、隠れキリシタンは住んでいる天草の村。神を信じる村人は、いい人ばかり。名前をなのらぬみりおを、「四郎」と名付けて受け入れます。れいちゃんの洗礼名はリノ。リノは、この村人とは別です。キリシタンの南蛮絵師で、マリア様の絵などを描いています。マリア様のモデルは、ゆきちゃん(仙名彩世)の流雨(ルウ)。ルウには、清純さや知性があふれています。歌のすばらしさで、その印象が高まります。リノが好きになるのもわかる。

ここに悪役登場です。島原藩主・松倉勝家。民たちに、重い税を課し、信仰の弾圧をする。さらに、自分の見栄のために、幕府に、新田開発がうまくいったと、石高を四万石から十万石になったと嘘の報告をする。ただただ悪い奴なのですが、声はいいし、歌はうまいし、こんなツルッとした顔の脇の人いたっけ、あとで、パンフで確認しようと思っているうちに、途中でちなつ(鳳月杏)だと気づきました!!ずっとわからなかった。本人は、こういう「救いようのない役を演じてみたかった」ということですが、なんかなー。好きなスターの1人なので。悪よりも、暖かみのある役のほうが似合うのに・・。

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キリスト教の教えを信じ、天国での幸せを心のよりどころにしていた人々に対し、四郎が「神はなにもしてくれない、神は自分たちの心の中にいる」といって、人々をまとめ、蜂起していくわけです。

幕府軍の総攻撃の前に、四郎はリノを逃がし、自分たちのことを、後世に伝えてくれと。

パンフレットを読んで、本当に、島原の乱での1人だけ生き残った実在の人物がいて、それがリノのモデルであると知りました。リノはいい役だな、こちらを主役にしてもよかったんじゃないかなと思ったりしていたので、その事実に驚くとともに、納得です。

幕府側の老中には、マイティ(水美舞斗)。こちらもキリリとかっこいい。幕府を支える責任感を持っています。綺城ひかりが、鈴木重成という、幕府のスタッフですが、思慮深い役。この人も実在の人物で、一揆の後に、幕府の直轄領になった天草の代官となり、立て直した人のようです。この二人の武士が様になっており、いい役で、若手が上がってきたなと感じます。

花組「メサイヤ」感想 幕府軍の総攻撃での大階段

武器もつたない天草の人々ですから、そもそも勝てるわけはないわけですが、戦いのシーンは、刀を持った群舞で決めます。良かったのが、バックに大階段を使ったことです。すばらしいアイデアでした。そこに撃たれて天草の人々が倒れていってクロスをつくり、最終的に十字を描きます。島原の乱は、キリシタン一揆なわけですから。彼らは、想いを遂げたということでしょうか。

その後、語り終えたれいちゃんと、将軍、聖乃あすかの場面の場面になります。将軍は、年老いたリノ(山田祐庵に改名)に歴史を正しく綴れと告げるのです。聖乃将軍は、とてもいい役です。

最後に、天草の民は天国で幸せになっている、というようなシーンになりますが、この時、なぜか、みりおとゆきちゃんが、金の衣装を着ている。これには、なんだか違和感がありました。自分たちだけ神になったみたい。

花組「メサイヤ」感想 まとめ

幕開けの将軍の登場とか、思いがけずいいシーンがあり、華や実力のあるスターの多い花組なので、観終わったあと、「これなら、初めての中学生でも大丈夫」と安心しました。

でも、ちょっとした違和感があります。衣装でいうなら、食うや食わずの天草の民が、子役と老婆以外は、皮のブーツを履いていること。なんかおかしい。みりおは、流れ着いてきた海賊だからいいけれど。今回は江戸幕府側の武士が、時代劇と同様のいで立ちなので、余計に違和感を感じます。

また、一揆にいたるまでのエピソードは上手に積み立ててはいましたが、今まで神に祈ってばかりで耐えていた人々が、いきなりみりおの言葉を信じ、集まっていくところに、ちょっと恐さを感じてしましました。たぶん、宗教的な演出のせいだと思いますが、悪い方向に進む宗教が浮かんでしまった。最後の金ぴかの衣装にますます拒否感が。神ははみんなの心の中にいるんじゃないの?四郎と流雨だけが神なの?

戦いの物語なので、娘役の出番は減りますが、男役の出番は多い。花組はの充実を感じる演目でした。四郎の衿に、フリフリがついてなくてよかった!

宝塚での1幕目の間延び感は全く感じず、惹きこまれました。東京公演で、いくつか変更点があったようですが、具体的にはわからない。それぞれの人物像が深まり、魅力が増しているのでしょう。一番は、エドガーから目が離せない度が上がっているのを感じました。
劇場に着くと、当日の立ち見席まですべて売り切れ!期待が高まります。みりおエドガーが、とにかく妖しく美しい。透き通るような青い瞳はまさにエドガーだし、華奢な体に襟にリボンを結んだ少年の衣装がよく似合う。綺麗な手先が妖しさを醸し出す。

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