「越路吹雪に捧ぐトリビュートコンサート」観劇①宝塚OGの魅力

日本のエンターティメントの歴史に、燦然と輝き続けている越路吹雪。2017年3月には、東京の日生劇場で「三十七回忌特別追悼公演コンサート 越路吹雪に捧ぐ」が宝塚OG達で上演され、歌うまで好きだったOGが出演していたので、観劇することにしました。トップスターであった元男役の皆様は、さすがの存在感で、歌の上手下手とは別に、それぞれの個性でシャンソンを表現しており、新鮮な発見のある楽しいものでした。大阪梅田芸術劇場でも1月10の1日だけの公演があり、夜の部を観劇してきました。

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越路吹雪コンサート 宝塚OG男役に、最近退団した娘役も出演

今回の出演者も元男役トップスターは、鳳蘭・安寿ミラ・真琴つばさ・姿月あさと・湖月わたる・春野寿美礼・水夏希・凰稀かなめの8名。さらに、雪組を昨年7月に退団したトップ娘役咲妃みゆと、別格男役スターだった鳳翔大、宙組を2ケ月ほど前に退団した娘役の怜美うららも出演。

怜美うららには、その大人っぽい美貌を生かして、宙組の次期トップ娘役になってほしく、退団を知った時はショックでした。その心残りがあり、もう舞台に戻ってくるのかとうれしく思いましたが、宝塚では歌に苦労していたので、退団後の初舞台がシャンソンのコンサートというのは、意外でした。でも、プロデューサーからは、地声で低い音が出ると絶賛されており、そういうことかと。

宝塚では、高い声の男役、低い声の娘役は歌に苦しむもの。退団公演で見送ったばかりの3人が出演することに加え、大御所、鳳蘭が出ることも楽しみでした。

越路吹雪コンサート1幕目 宝塚OGトップスター前半4名

オープニングには、越路吹雪の代表曲と言える「愛の賛歌」が流れます。そして、会場横から、黒のキラキラしたジャケットとスカートのように見える足首までのヒラヒラしたロングのパンツスタイルの凰稀かなめが登場。髪は前髪を上げ、後ろも高い位置でふっくらとアップに結い、超絶リッチ感満載な美女。ニューヨークの大富豪の奥様のようです。女になったのだなと感じるのが、高いピンヒールのキラキラしたさくら色のパンプス。もともとモデルのように美しい人でしたが、宙組時代のショーで女役をすると、思ったほどきれいじゃなく、女装感がぬぐえませんでした。でも、女に戻って素材を磨きあげているのですね。ゴージャスな美しさを周りにまき散らし、『パリ野郎』を歌いながら舞台に上がります。そして、コメントがあり、次の歌い手を紹介します。

2番手は湖月わたる。歌は『キャリオカ』。こちらは、退団後もショートカットで、マニッシュな感じを残したまま。片方のサイドの髪を斜めに上げ(風に吹かれているような)、目元ギラギラで迫力満点!!裏が豹柄の毛皮で、マオカラーのロングコートを羽織ってる。表地は光ったロイヤルブルーの素材で、貴族の家のカーテンの縁みたいなベージュと金色素材で、裾に向かい大胆な丸形レースのような立体的な刺繍がされている。とってもおしゃれなのです。中は白いVネックにあいたブラウスと黒いパンツ。「カッコいいー!」とときめきました。わたるちゃんは背も高いし、本人も大学に行くと言っていて、退団後にこんなに舞台で活躍するとは思っていませんでした。が、コメディをすると、背の高さとのギャップでとてもかわいいし、熱さはかわらず、男役風味もあり、芸の幅が広がって嬉しくなります。

3番手は姿月あさと、ズンチャンです。黒のジャケットを着たようなドレスだったかな?歌は、『グラナダ』。ズンチャンの歌には、他の人より期待値があがりますが、いつもより声量が落ちたように感じで、風邪でもひいてるのかなと思いました。わたるちゃんが元気だったのでね。ズンチャンは「次は、越路さんがご主人と恋に落ちたきっかけの曲『ベサメ・ムーチョ』です。」と紹介しましたが、誰が歌うのかを紹介しませんでした。だから、次の人にライトが当たっても誰かわからなかった。小柄なので、娘役とは思いましたが、それがゆうみちゃん(咲妃みゆ)であることに気がついたのは、歌う時の鼻先と口元の動きを見たからです。ズンチャンだから忘れたのか、大先輩からの紹介は厳しいと取りやめになっていたのか?

ゆうみちゃんはかわいいタイプの娘役だったので、目の上を赤茶でかなり濃く塗って、大人っぽくしようとしているのですが、似合っているとは言い難い。音羽信子の役で前髪短くしてるせいか、なんだか横分けで少したらしてるのがどういう方向をめざしているのかわからない。また、ドレスがブルーグレーみたいな、体にフィットした柔らかいスレンダーなものなので、それまでのモデルタイプの3人の元男役の後だから、スタイルが良く見えるわけがない。Vネックにあいた襟元で、歌っているうちに撫で肩なので、片方の肩のところがずり落ち、胸まで下がったらどうしようとはらはらしました。歌も大人っぽく歌おうとしていてかなり無理があり、残念でした。やはり、ピンクやリボンが似合い、まだ若くてかわいいゆうみちゃんに、シャンソンは難しかったかと。最後に、昼のTV朝日で始まった「越路吹雪物語」の番宣をしてました。そのための出演なのかな?

越路吹雪コンサート1幕目 宝塚OGトップスター後半4名と鳳蘭

ゆうみちゃんの続きはアダルトな雰囲気の水夏希で『メランコリー』。幅広の豪華な毛皮を左肩から斜めにかけた大人っぽいドレス。長い腕を生かした妖艶なポーズにスポットライトが当たる。この方も、ロングヘアにし、こんな風なムードある女性に変身するとは思っていませんでした。宝塚の時は歌うまとは言えなかったでけれども、シャンソンでは味のある歌になっている。途中、水がサイドによって煙草を吸っている演出があるのですが、ポニーテールにした手足の長い女性が登場し、のびのびと踊ります。だれかわからなかったのですが、そのスタイルの良さから男役だろうと。男役の人は女に戻ると、みんなモデルスタイルできれいなんだよね、ゆうみちゃんはちょっと不利でかわいそうだったなと。後でチラシを見て、雪組で男役から娘役にかわって研7ぐらいで退団した水沙るるとわかりました。

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その次はすみれちゃん(春野寿美礼)で『パリの空の下セーヌは流れる』。グリーン系の四角い襟あきで柔らかい雰囲気のドレスです。すみれちゃんと水さんは、宝塚時代には似ていると言われてましたが、退団してからのファッションは全く違う方向性です。水さんの路線から見ると、すみれちゃんのはかなり普通です。すみれちゃんは、なんと言っても声が魅力ですから。歌はすみれちゃんらしい声を使い分けて、余裕でした。この1曲だけでも聞けて満足。さすがです。

そのあとは、真琴つばさ『ジジ・ラモローゾ』から、安寿ミラ『アプレ・トワ』と安定。真琴さんは、退団後も男役風のまま変わらず、しゃべりのおもしろさとか、器用さ賢さで、自分の位置をキープしている。大したものだと思います。日生劇場の時に出演しており、豪華なドレスが似合い、普段のしゃべり声のままでシャンソン風になっていたので、驚きました。

安寿さんは、現役時代を知らないのですが、昨年11月のチギちゃん(早霧せいな)の退団後初のコンサートに出演して、チギちゃんと一緒に男役をやり、初めて観ることができました。アンニュイな色気があり、惹きこまれました。トップスターだった人の男役の色気というのは、髪が長くなろうと、年齢を重ねようと、変わるものではないのですね。

そして、最後に大御所、ツレちゃん(鳳蘭)が登場し、『ろくでなし』を歌います。これぞエンターティナーという迫力で、全部持っていきました。それまででも十分満足していたのですが、別次元です。年齢を重ね、衣装は、白のジャケットに黒のパンツというシンプルなものだけれども、迫力と広がるオーラが全然違う。声も大きいし。ツレちゃんが出てると、本当に宝塚っていいところだなと思え、愛の輪が大きくなる感じがします。凄い人です。

それぞれの元トップスターの魅力を堪能したあと、20分の休憩があり、2幕目が始まります。

長くなったので、2幕目は明日に続きます。

20分の休憩後、2幕目となり、幕があくと、薄暗いライトの中、上手に誰かが座ってる。越路吹雪の歌が少し入ったあと、岩谷時子が越路吹雪を思って書いた詩『眠られぬ夜の長恨歌』の朗読が始まります。ゆうみちゃんでした。これが、とても素晴らしかった!!

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