錦秋名古屋 顔見世歌舞伎観劇(2)夜の部の感想

今回、私と同じく壱太郎に注目している友人と二人で東京から向かいました。二人とも着物好きでもあるので、歌舞伎は台風や大雪でもない限り、着物で観ます。

天気予報で雨とわかっていたので、雨用具セットは持ってきています。幸い、会場の市民会館には、地下鉄「金山駅」から、地下道を通って行けるので迷うことも、濡れることもなくてよかったです。

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初日から、まだ日がたってないので、劇場のロビーに胡蝶蘭などのお花があふれ、華やかな雰囲気です。

劇場にはいると、なんだか味わいあるデザインの名古屋城の幕が目に飛び込て、名古屋まで来たんだという実感が湧きました。

3等席なので2階なのですが、エスカレーター等はなく、階段で上がります。雨の平日でしたが、2階席は3等席の後ろ2列程以外は、埋まっていました。

一幕目  春重四海波(はるをかさねてしかいなみ)

原作が傑作喜劇の恋物語です。武術指南役の父をもち、その父を上回る腕前をもつ一人娘(壱太郎)が婿養子(愛之助)より武術がすぐれていて起こる悲喜劇を、若い時、中年、老年で演じわけます。幕開けには気軽でいいですし、年代の演じ分けがおもしろい。最後の老年の演技が特に笑いを誘っていました。

二幕目 恋飛脚大和往来 新口村(こいびきゃくやまとおうらい にのくちむら)

舞台は、真っ白な雪の中。心中をしようと逃げてきた梅川と忠兵衛が舞台正面に筵で顔を覆って立っている。着物は白梅の裾模様、帯は白黒の博多帯。

幕開けに、筵を開いて、姿を見せるのですが、このシーンをテレビで中学2年の時に見た私は、あまりの美しさにくぎづけになりました。梅川は片岡秀太郎で(この写真は別の人です)、スラリとしてせつなくてかわいい。私と歌舞伎を深くつなぐことになった大切な演目です。

この演目は、広く華やかな歌舞伎座より、今回の舞台ぐらいの大きさの方がいいなと思いました。逃げてきた二人が、雪が降り積もる田舎で、せつない親子の別れを演じるのですから、歌舞伎座ではわびしさが出ない。

今回の目的は、次の「連獅子」でしたので、次のを待つまでの一幕ぐらいの気持ちで観ていたのですが、ジワジワと引き込まれ、梅川が忠兵衛の父の鼻緒をすげかえる時の、うつむいたしぐさ、黒白に赤がチラッと覗く衣装の色合いの美しさにドキッとし、「こういうシーンが好きだった」と思いだしたりしました。

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三幕目 連獅子 (れんじし)

幕が開くと、奥に三味線、唄、鼓などの下座の人が座っている。そこに上手から親獅子の愛之助がちょんまげ姿で出てくる。上品できれいな横顔です。

そのあとに、子獅子の壱太郎が(ドキドキ)!
センター分けの前髪の男子です、新鮮!!!

獅子頭を右手に持ち、まっすぐ差し出して歩いて舞台センターまでくるのですが、その時の上半身の微動だにしない美しさといったら!体幹が強い、お能の人みたい。この体だから、女形の時にあんなに、愛らしく、いじらしく演じられるのだなと思いました。

足で床を踏む音も大きいし、飛ぶのも高い。しっかりとした下半身を持っているのがわかる。

5月明治座の時の種之介の子獅子は、小柄でわんぱく小僧なような元気さ、かわいらしさがありましたが、今回の壱太郎の子獅子は、もっと大人の、大きなパワーが溢れそうになっているくらいな、かしこい子獅子です。

「ホーッ!」と感心することの連続でしたが、親子は毛振りの獅子の衣装に替えるため、花道から引っ込みます。
ここで、僧2人の場になり、緩んだ場面になり、一息つきます。

そして、獅子姿の2人が登場、華やかな毛振りが始まります。

愛之助の親獅子は丁寧に、壱太郎の子獅子は、強く激しい毛振りです。最後に、親獅子が激しく早く毛を振りはじめクライマックスへと向かいます。

女形の壱太郎の男としての踊りを見ることができ、底力を知ることができました。踊りは演技の基本です。今後がますます楽しみになりました。大満足です。

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