錦秋名古屋 顔見世歌舞伎観劇(3)昼の部の感想
「番町皿屋敷」の壱太郎のお菊は、殿様が最後は井戸に捨てさせてしまうほど愛されるいじらしさがあり、恋するがゆえの弱さとがにじみ出ていました。事実が露見してからの哀れな姿、覚悟を決めてからの風情、「こういうのが観たかった!」というものでした。
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「番町皿屋敷」の壱太郎のお菊は、殿様が最後は井戸に捨てさせてしまうほど愛されるいじらしさがあり、恋するがゆえの弱さとがにじみ出ていました。事実が露見してからの哀れな姿、覚悟を決めてからの風情、「こういうのが観たかった!」というものでした。
二幕目の新口村に、思いもよらず引き込まれた。雪の積もった真っ白な景色の中での悲しい親子の別れには、歌舞伎座のような広い華やかな舞台よりも、この劇場の方があっている。連獅子の壱太郎には、その技術の高さに感心し、驚かされるばかり。すばらしい。
歌舞伎座での観劇は、ほとんど毎月、京都や大阪公演にはたまに行きます。各地の公演では、新鮮な共演や、若手に大きい役がつくことが楽しみです。今回、名古屋への遠征を決めたのは、夜の部に、愛之助と壱太郎(かずたろう)の「連獅子」があったから。